20230204exPzDom

2023/02/04までのSARS-CoV-2のexPzDomによる解析をアップします.

 

今回のPCR新規陽性者数の指標値の計算結果では,全国レベルではthresholdもexpected sumsも値が急激に減少しています.実効再生産数の方は顕著に減少傾向で,ピークは越えているようです.ただ,今回の第8波の推移は既に第7波レベルと同程度かそれを越え,今までで最大の波になっていることを示唆しています.生データでそうなっていない(それでも第6波レベル)のは,検査が徹底されていないので実測値が実態を反映せず過小評価している可能性があります.1日当たりの死者数がピーク時は最も多いのもそれを裏付けます.その一方で,先行指標のRe(s)の値は停滞傾向で,E(l)の値は下降傾向です.

 

今回のCOVID-19重症者数については,生データやthreshold,expected sumsに関しては値が下降傾向ですが,第7波のレベルを越えています.一方,先行指標のRe(s)は緩減モードの地域がほとんどで値は一時的にせよまた上昇傾向で,同じく先行指標のE(l)は値が停滞傾向です.大阪府などはまだ状況が悪いと見るべきです.因みに,第7波と第8波のピークは低いように見えますが,東京都と大阪府は重症者の定義を途中で変えたので,第6波以前との時間軸上の比較は出来ません.死者数については前も述べたように第7波のピークが最も高いので,同じ基準なら重症者数の波も死者数の波と同様になる筈です.第6波での定義変更以降では,expected sumsは既に第7波を越え過去最高レベルで,実際に1日当たりの死者数は過去最高を更新する日もあります.定義の定まらない重症者数だけをそのまま見ていても誤った印象を受けるでしょう.重症者数の一連の定義変更は,データが実態を反映しなくなることに繋がったと結論づけていいでしょう.第8波は死者数においても最大の波だと見るべきでしょう.

 

 

 

PCR新規陽性者数








 

 

 

 

 

COVID-19重症者数