ぶらどらぶ折返し点

アニメ『ぶらどらぶ』を6話まで観たけれど,話が崩壊していてどう突っ込みを入れていいのかも分からない.寺山修司蜷川幸雄が出て来て演劇的要素も有るのか無いのか.

 

一つ指摘するとすれば,「フランケンシュタイン」が鈍重な怪物として描かれている点.それは後世の人がリメイクする内に勝手に付与した属性で,オリジナルの “Frankenstein” (Mary W. Shelleyという女性が著した作品)の「怪物」は人智を越えた俊敏さを示す剛腕の巨漢として描かれている.この「怪物」は人間の話すフランス語を誰にも教わらずただ人間を数ヶ月間観察していただけでマスターし,頭脳も明晰,ただ一つの欠点はヒトの死体を繋ぎ合わせて造ったという人間にとってだけは尋常ならざる恐怖を覚えさせる外見ということになっていた.ヒトよりも優れた存在になり得るものを,人間側からの排除が怪物に仕立て上げたという設定になっていた.このアニメ上はどうだか分からないけれど,大元の原作はそういう話だった.