20221203exPzDom

2022/12/03までのSARS-CoV-2のexPzDomによる解析をアップします.

 

今回のPCR新規陽性者数の指標値の計算結果では,全国レベルではthresholdもexpected sumsも値が上昇傾向に切り返しています.これらは生データに先行し,既に第6波のピークを越えています.その一方で,先行指標のRe(s)の値は停滞傾向で,E(l)の値も停滞傾向になっています.北日本では新規陽性者数の増加が鈍化していますが,単に検査のキャパシティの為に陽性者数の全数把握が出来ていないだけかも知れないので,油断は禁物です.実効再生産数の方は全国的に概ね上昇モードなので,まだ寒い冬の頃に大きな波が来る可能性はあるでしょう.

 

今回のCOVID-19重症者数については,生データやthreshold,expected sumsに関しては値が切り返しています.一方,先行指標のRe(s)は緩減モードの地域がほとんどで値は停滞気味で,同じく先行指標のE(l)は値が上昇傾向です.風向きは怪しいままです.因みに,第7波のピークは低いように見えますが,東京都と大阪府は重症者の定義を途中で変えたので,時間軸上の比較は出来ません.死者数については前も述べたように第7波のピークが最も高いので,同じ基準なら重症者数の波も死者数の波と同様になる筈です.

 

第7波のような行動制限を伴わない対策は,その累積死者数と合わせて比較検討する必要があります.死亡者数は今までの波の中で当然最も多くなっています.この程度の死者数になっていいものか,社会的なコンセンサスは必要でしょう.

 

日本感染症学会は今季のインフルエンザウイルスの感染の流行を危惧していますが,データを見た限りではコロナウイルスの感染対策を取り始めて以降はインフルエンザの流行は完璧に抑えられていることが分かります.COVID-19との同時流行などは現時点ではあり得ません.インフルエンザの流行を抑えるのには,今のような生活が丁度良いということです.今まで流行を抑えられなかったのが,COVID-19が広まってからは完璧に抑えられているということですから,インフルエンザウイルスに関してはコロナウイルスへの感染対策と同等の行動があまり意味のないワクチンによる予防接種よりも遥かに効果的だということも示しています.昨季にインフルエンザウイルスの感染者が少なかった為に免疫を持っている人が少ないことが感染流行の原因になるとも仰っていますが,そもそもインフルエンザウイルスの免疫は6ヶ月ほどしか持続しないので,昨季に感染したかどうかは今季とは全く関係ありません.日本感染症学会は非科学的なので,他の学会から疎まれるのです.ワクチンが効果的な病気でない場合は,それに沿った対策が求められます.

 

PCR新規陽性者数








 

 

 

 

 

COVID-19重症者数