「既得権益」と「自助」

首相が日本学術会議のことを「既得権益のようだ」と言っていたようです.これは本当に呆れを通り越して滑稽な話で,日本学術会議の会員が行っている仕事はボランティア仕事のようなもので,研究者個人にとっては社会貢献の為に損をするようなことはあっても,得になることはほとんどありません.自分たちの「益」とは関係の無い話です.任命権問題から話をずらす余りに意味不明になっています.

 

また,首相は防災訓練の時に自助の重要性を説いていたようですが,防災訓練は基本的に集団で訓練するもので,共助・公助ではあっても自助をそこで持ち出すのは場違いです.

 

首相は多分普段から論理的整合性を何も考えずに発言しているので,頓珍漢なことになっているのだと思われます.自分の好きな言葉を適当に繋ぎ合わせれば良いというものではありません.