iPS細胞のドナーリクルート計画の現況

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ofeo-att/2r9852000002ofj5.pdf

 

のスライドの7枚目にあるのは, H25年度に始まった再生医療用iPS細胞ストック開発拠点事業では5年後にHLA(ヒトの主要組織適合遺伝子複合体)ホモドナー5-10種で日本人カバー率30-50%, 10年後にHLAホモドナー約150種, 日本人カバー率約90%を目指していたということ. ところが6年以上経った2019年6月の対話だと,

 

https://www.mita-hyoron.keio.ac.jp/features/2019/06-1.html

 

 

4種類のHLA型しか出来ていなくて(山中先生の表現は何故か4株で40%弱カバーと, 以前と微妙に異なる表現), 7年近く経った今もとても150種のホモドナーを作れるような状態ではない(ゲノム編集はオフターゲットで変異が入るので悪手っぽい…). そもそもiPSから未だ誘導出来ない細胞はたくさんあり, 基礎研究レベルですら自分たちの実験には役に立たないという声も多い状態で, そもそもiPS細胞ストック開発をする必要はあるのかという意見もある. マスコミの情報だけを聞いていると分からないけど, 懸念材料はたくさんある.

 

その情報を念頭に, 以下の記事を読むともう少し分かりやすいと思う.

 

https://newswitch.jp/p/20347

 

「iPS細胞は細胞株ごとに特徴があるため...」って, 相当拙いと思うんですけどね...