iPS細胞で見られる突然変異について

https://mainichi.jp/articles/20200107/k00/00m/040/434000c

 

これも酷い話で, 少なくとも5年以上は前からiPS細胞の培養や分化, 移植に際して宜しくない染色体異常や遺伝子異常が頻繁に見られることは専門家の間では既知だった筈. 私も普通の細胞株では染色体異常や遺伝子異常として判定されないような厳しい基準でセレクションしても, iPS細胞では染色体異常や遺伝子異常が観察される(従って相当拙い)ことは自分の手で確かめたことがある. つまり, 「どんな細胞でも培養や分化の過程でエラーは起こりうる」とかいう頻度とは桁違いに異常が観察されるので, 当事者は呑気なもの. マスコミの作り出す虚像と, 現場の研究者の認識には相当なギャップがあるということの悪い例になってしまう. どうしたものか…