制限解除の目安

2020/3/12から2020/5/3までのSARS-CoV-2のPCR検査陽性者の日毎の増加数に基づき,(細胞性粘菌の群集動態に関して)今査読中の物理学的モデルを適用すればどうなるかを少しずつ試して行きます.詳細は

 

https://www.preprints.org/manuscript/201911.0055/v1

 

に載せています.

 

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先ずは恒星の進化のH-R図に類するプロットから.縦軸がPCR陽性者増加数(10未満は粗いので切っています),横軸がbという一極集中の度合いを示す温度的パラメータになります.東京都がPCR陽性者増加数の分布から推測される値よりもかなり高めの増加が見られて,残りの集団の中では大阪府が高めなのが分かります.ですが,これはおそらくSARS-CoV-2のダイナミクスというよりも地理学的要因を反映しているものだと思われます.

 

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次にブラックホールに類するモデルのJeans波長lambda_JでPzDomモデルのDを割った値の推移.これが1より大きければ爆発的増加の危険があり,1より小さければ安全です.Re(s)よりも緩い基準です.全国で見ると,4月の中頃より下降傾向なのが分かります.

 

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地方ごとでは,先ず北海道・東北.北海道が全然ダメで,福島もまだ分かりませんが,他は大丈夫そうです.

 

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関東は,東京・神奈川・埼玉・千葉がダメそうです.

 

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中部は石川と富山がダメそうですね.Re(s)を考えると,もうちょっと厳しい基準にした方がいいかも知れません.

 

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近畿は大阪・兵庫・京都・奈良くらいがダメそうです.

 

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中国・四国は大丈夫そうですが,広島・愛媛は注意した方がいいかも知れません.

 

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九州・沖縄は福岡・佐賀に注意した方がいいかも知れません.

 

 

今までの結果を纏めると,

 

先ずD/lambda_Jで安全か危険かの判断基準の指標の推移を見て,定性的にはRe(s)やGalois圏も考慮する.政策の転換にはRRRで相転移のタイミングキャッチをしてそれに応じて行う.

 

ということが出来るかも知れません.累積PCR陽性者の期待値とH-R図はあまり意味がないと思います.

 

今後は入院患者数についても何か判断出来そうかどうか,探って行きます.