WHOによるコロナウイルスワクチン毎年接種の予想

WHOが,最も必要性のある層では1年ごと,一般の人は2年(最悪1年)ごとにSARS-CoV-2に対するワクチンを接種する必要があるだろうと述べたようです.

 

https://www.reuters.com/business/healthcare-pharmaceuticals/exclusive-who-estimates-covid-19-boosters-needed-yearly-most-vulnerable-2021-06-24/

 

これでは根拠は何かよく分かりませんが,定期的な接種へ向かって世の中は動いているようですね.結局1-2年ごとに接種することになるという,当たり前の予想だと御大は仰っていました.

 

Twitterで飛び交う情報に直ぐに飛びつく人が大勢いますが,例えばある国で新型コロナウイルスの新規感染者数が増加したとしても,それに関係する因子はたくさんあります.因子を1ダースくらい列挙して,どれとどれがメインでどれとどれがそうで無いのか,見定めなければ本来はいけない筈です.大抵の場合は1つに絞り込むのは難しくて,複数の因子が関わる場合もあります.そういった複雑な情報を誤った単純化イデオロギーにしてしまう人が多いのですが,そういう人ははっきり言って何も分かっていません.国立感染研究所のWebサイトの新型コロナウイルスの情報(例えばhttps://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/10434-covid19-43.html)を見れば,一般の方には分かりにくい説明になっているかも知れません.しかし,情報の複雑な関わりや不確かさを織り込んで記述するとこうなるので,これが本来の情報の姿です.必要に応じてこういう情報を理解したり発信したり出来ないようでは,新型コロナウイルスに対して一定の理解があると言えません.各記述で何故こういう表現が使われこういう表現が使われていないのか,何を言っているのか分からないという人は,何も分かっていないことになります.簡単なイデオロギーに対立構造を落とし込もうとすると,結局両論とも単に誤っていることになります.世間の情報に振り回されてはいけません.