SARS-CoV-2の南アフリカのvariant

モデルナの発表によると,モデルナ製のSARS-CoV-2のワクチンはイギリスのvariantのB.1.1.7には効果があるものの,南アフリカのvariantのB.1.351に対してはワクチン接種者の血液サンプルからの中和抗体のtiterが1/6ほどに減少しており,ワクチンの効果が早期に無くなる可能性があるとのことです.それで同じワクチンの3回目の接種や,新たなmRNAワクチンの開発を検討しているそうです.ファイザーの方も多分似たような状況になるのではないですかね.

 

https://investors.modernatx.com/news-releases/news-release-details/moderna-covid-19-vaccine-retains-neutralizing-activity-against

 

https://www.bbc.com/japanese/55806314

 

2種のvariantに対するワクチンの効果は,効果がある場合と無い場合に分かれたようですね.Variantが報告されて直ぐの段階では,こういう結果が予測出来た人はほとんどいなかったと思います.実験結果に基づく検証が行われるまでは「ワクチンに影響があるかは分からない」というのが大体の場合正解です.ワクチンが効かなくなるというのも,効くはずだというのもどちらもそれだけでは不正解でした.もっと根拠が必要です.

 

後,この調子だとワクチンが効かないか効きにくいvariantが毎年出て来そうな雰囲気なので,それだと毎年新しいワクチンを開発しないといけないかも知れません.結局のところ,SARS-CoV-2のワクチンはインフルエンザウイルスに対するワクチンと同じような地位に落ち着くかも知れません.