マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜- #3

マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜- #3を観た.万年桜は神代桜に似ているけれど,桜の巨木はみなあんな感じなのでモデルがどれかは分からないし,複数を参考にしたのかも知れない.都合の良い夢の世界からは解放されたみたい.

 

f:id:shunadachi:20210815072517j:plainWikipediaより)

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自分の身を自分で守るのは前提としてですが.昨日の『聲の形』の話で,イジメの対象だった西宮が盛んに謝る描写があったのですけれど,こういう人には自尊心云々を育んでもらうのは到底無理な話です.何かハンディキャップがあるというのは簡単には変えられないですし,その事実を捻じ曲げる訳にもいかないです.それで,その部分を変えるのではなく,ハンディキャップ込みでそのまま受け入れて,奇異な扱いをせず自然に仲間に入れるのが普通の対応だと思います.自尊心というのとはちょっと違って,ハンディキャップも個性の一つとしてそのまま受け入れるということです.

 

だいたい自尊心というものは人格形成や情緒の安定の為に重要だという1970年代頃の研究がありましたが,科学的根拠には乏しいものでした.その後の研究では,どうも成績が良いとその後の自尊心が高くはなる傾向があるものも,自尊心が高いからといって成績がその後良くなるというものでも無いようです.自尊心を刺激すると却って成績が悪くなる場合もあるようです.さらに,環境を大きく変えてみると自尊心の高いアメリカの生徒は自尊心の低い日本や韓国の生徒よりも成績が悪くなるケースもあります.だから,成績が良い結果として自尊心が高くなる傾向が見られるだけで,その逆のことはそれ程起こらないようです.自尊心には勿論メリットもあって,自主性の向上と,機嫌良く過ごせることがあります.ただ何某かの分野の能力との関係ではありませんし,ナルシストになって困ったことにもなり得ます.さらに,これらはあくまでも集団としての挙動で,個人レベルのコミュニケーションでは千差万別で,一概にどうとは決めつけられません.

 

エリート的な切磋琢磨は勿論いいのですが,そういうことが肌に合わない人もいますし,だからと言って責める理由にはなりません.その人なりの人生というものがありますし,寧ろそれを積極的にサポートするのがエリートでしょう.エリートに時々見られる,自説を押し通す為に認知が段々歪んで来るのとは違った世界が広がっています.自分とは違った感覚の人を蔑ろには出来ません.