20230107exPzDom

2023/01/07までのSARS-CoV-2のexPzDomによる解析をアップします.

 

今回のPCR新規陽性者数の指標値の計算結果では,全国レベルではthresholdもexpected sumsも値が上昇傾向です.これらは既に第7波レベルと同程度かそれを越え,今までで最大の波になることを示唆しています.生データでそうなっていないのは,検査が徹底されていないので実測値が実態を反映せず過小評価している可能性があります.1日当たりの死者数が最高値を更新し続けているというのもそれを裏付けます.その一方で,先行指標のRe(s)の値は若干減少傾向で,E(l)の値も減少傾向になっています.しかし実効再生産数の方は,年末年始は予想通り検査機関の都合の影響を受けて下がっただけで,ここ数日はまた元の木阿弥です.つまり,Re(s)もE(l)も年末年始の影響を受けているだけだと思われます.いつピークを迎えるのかはまだ分かりません.西日本を中心に感染が拡大しています.

 

今回のCOVID-19重症者数については,生データやthreshold,expected sumsに関しては値が上昇傾向で,第7波のレベルと同程度かそれを越えています.一方,先行指標のRe(s)は緩減モードの地域がほとんどで値は下降傾向で,同じく先行指標のE(l)も値が下降傾向です.ですが,まだ雲行きが怪しい状況です.京都府は重症者の定義の問題もありますが,まずいですね.大阪府は重症者数の見かけ上は京都府と同程度ですが,死者数が圧倒的に多いので京都府よりもさらに状況が悪いと見るべきです.因みに,第7波のピークは低いように見えますが,東京都と大阪府は重症者の定義を途中で変えたので,第6波以前との時間軸上の比較は出来ません.死者数については前も述べたように第7波のピークが最も高いので,同じ基準なら重症者数の波も死者数の波と同様になる筈です.第6波での定義変更以降では,expected sumsは既に第7波を越え過去最高レベルで,実際に1日当たりの死者数は過去最高を更新し続けています.定義の定まらない重症者数だけをそのまま見ていても誤った印象を受けるでしょう.重症者数の一連の定義変更は,データが実態を反映しなくなることに繋がったと結論づけていいでしょう.現在は死者数においても最大の波が来ていると見るべきでしょう.

 

PCR新規陽性者数








 

 

 

 

 

COVID-19重症者数