放送大学雑感3

今期は放送大学で『はじめての気象学』という講義も受講しているが,今日は京都大学の酒井敏先生(昨年度末に退官)が開発された「フラクタル日除け」の紹介があった.

 

http://www.gaia.h.kyoto-u.ac.jp/~fractal/

 

フラクタル次元が2である樹木構造に学び,シェルピンスキーの四面体を応用した作りだ.環境学的にも生物学的にも面白い話題だ.

 

放送大学の授業はこういう発展的話題の提供も時々はされるが,基本的には初学者の為にごく基本的なことに内容を絞って懇切丁寧に解説するスタイルだ.その分野の入り口を学びたいという目的のためにはよく出来ていると思う.発展的な内容にも上述のように触れられることもあるし,テレビ番組で特別授業として公開されることもある.大学教員でも東大生でも京大生でも,専門分野から1歩外に出ると途端に出鱈目なことを言う状況はしょっちゅうあり,放送大学の授業レベルでもきちんと理解出来ていないこともある.私も自分の専門分野はよく理解しているようだが他の分野では放送大学で学べることも多いので,目的に応じて京都大学の授業を受けるというのではなく放送大学の授業も利用して行きたい.自分の立ち位置をきちんと把握することは重要だと思う.