PCR検査

この記事を見ると,PCR検査のキャパシティー都道府県レベルで48サンプルを走らせられる小さなサーマルサイクラーが1台あるだけのように聞こえますね.Nestedなら日に2回走らせる必要がありますし,1台で日に実験セット1回が限度でしょう.

 

https://www.saga-s.co.jp/articles/-/493460

 

PCRはいっぺんに出来るので,サンプル数が増えても機械の空きさえあればもっとたくさんのサンプルを扱える筈です.人材が足りないというよりはサーマルサイクラーが無い方が問題なのではないかという話です.

 

ただ,サーマルサイクラーは大学単位でなく,1つの分子生物学系ラボだけで96連を3台くらいは持っているものです.国公立や私立の大学に検査が依頼されたという話を聞かないので,自治体などだけで対処するのではなく一般の大学へも外注してはどうか,と思いますね.医学部なら法的処理も慣れているでしょうし,直ぐに対応出来る筈です.

 

人材についても,P2+核酸化すればP1ですらない)のPCRをお茶の子さいさいで出来る,でも今実験職についていない,という私みたいな人はポスドクを大量生産したお陰で野にいくらでもいる筈です.人材が本当に足りないというのなら,バイトで短期間雇えばいくらでも集まると思います.

 

iPSよりも感染症対策の方がずっと重要な筈なので,リソース配分や人材活用の方向性,もう一度検討した方がいいのではないでしょうか,という感想を持ちました(それが本質的なのか,定かではありませんが).